LLMOコンパス
LLMOコンパスで生成AIのブランド言及度、参照URL、検索キーワードなどを計測してAI検索対策を
リテラ(BringRitera)の「LLMOコンパス」は、Google検索のAIモードなど生成AIが自社と競合のブランドにどの程度言及しているかと、参照したURL/ドメイン、検索に用いた検索キーワードを可視化できます。その詳細と使い方についてご紹介します。
LLMOコンパスの概要
LLMOは「Large Language Model Optimization」の略で、大規模言語モデル最適化の意味です。SEOが「Search Engine Optimization」の略で、検索エンジン最適化の意味であるのに対して、LLMOはGoogleのAIモードや、ChatGPTなどに最適化して自社ブランドがAIに選ばれるようにする活動を指します。
LLMOコンパスは、このLLMOの羅針盤となります。各生成AIが自社と競合のブランドにどの程度言及しているかと、参照したURL/ドメイン、検索に用いた検索キーワードを可視化できます。

計測対象生成AI
計測対象にできる生成AIサービスは以下の5つです。
- Google検索のAIモード
- ChatGPT
- Gemini
- Claude
- Perplexity
Google検索のAI Overviewsについては、従来のGoogle検索の画面内のものとなるため、リテラ(BringRitera)では検索順位と共に表示と引用の有無の計測を行っています。AI Overviewsの計測については次のページを参照ください。
AI Overviews(AIによる概要/AIO)の計測機能で表示と参照有無の推移を把握
Google検索のAIモードについて
上記生成AIサービスの中でも、AI検索対策(LLMO)の文脈では特に注目したいのがGoogle検索のAIモードです。
現時点、ウェブサイトへの流入元を調べると、ChatGPTやGeminiなどの生成AIからの流入は0.5~1.5%前後です。しかし、生成AIからの流入のパターンはリンクのクリックよりも、ブランド名を把握したうえでの指名検索であることが多いと思われます。AIでブランドを知り、そのまま指名検索するパターンはAIからの流入として知ることができず、0.5~1.5%の数値には入っていません。また、Google検索からの流入が含まれません。Google検索からのサイト流入は実に50%弱を占め、その中にAI OverviewsやGoogleのAIモードが含まれます。
AIモードは2025年5月に英語での正式リリースがあり、2025年9月9日に日本語対応が発表されました。従来のキーワードで検索する方式に慣れ親しんだ人が、今後AIモードを利用する流れが見込まれます。

LLMOコンパスの使い方
LLMOコンパスは、「自ブランド名/ドメイン」「競合ブランド名/ドメイン」「プロンプト」を指定し、上記の各生成AIサービスの回答内容を毎日計測します。
ラベルとして事業領域を入力する
「LLMOコンパス」>「ブランド一覧/追加」>「ブランド追加」の順に押下すると次の画面が表示されます。

ここでは、例えば「ファーストフード」のように、任意の事業領域名を入力します。事業領域名は結果の閲覧時に絞込み条件として用いることができるものであって計測結果には影響はありませんので、ご自分にとって分かりやすい任意の名称にしてください。
ブランド名とドメイン名の指定
次に進むと、自ブランドと競合ブランドを登録するステップとなります。言及有無の計測は、指定した文字列が生成AIの出力に含まれるかどうかで判定します。1回でも言及されればその計測分は「言及あり」という結果となり、その回の生成AIの出力に複数個所言及があっても結果は変わりません。
そのため、言及され得る文言が複数あれば、それらを入力します。
注意点:
- ドメイン名を入力した場合に、そのドメイン内にある記事が引用されれば「言及あり」となりますので、その記事が引用されることが「言及あり」となるにふさわしいかどうかを見極めたうえでドメインを入力すべきかどうか検討ください。
- 大文字/小文字と全角/半角は区別せず判定しますので、例えば「BringRitera」と「bringritera」は結果は変わりません。この例では「BringRitera」のみ登録すればよいと言えます。
- 部分一致で判定されますので、例えば「BringRitera」と「Ritera」の2つ入力は必要ありません。この例では「Ritera」のみ登録します。
- 入力数が多いと結果の表示が遅くなり得ますので、上記踏まえて必要な分のみを入力ください。

「比較競合ブランドを登録」を押下すると次の入力モードになり、複数を続けて入力が可能です。

プロンプトと計測対象生成AIの登録
次に進むと、「計測プロンプト」と「計測生成AI」を入力するモードになります。
プロンプトは入力後に「追加」ボタンを押すことで追加され、複数登録が可能です。
消費リテラは「各生成AIの消費リテラ数」×「プロンプトの数」で決まります。
現時点、GeminiとClaudeは計測の工夫が難しくコストが高いため、それがリテラ消費量に反映されています。重要性がリテラ消費量に反映されているわけではありません。
必須とすべきはAIモードで、次点がChatGPTだと考えています。想定される利用シェアの順に並べていますが、消費リテラを鑑みて「AIモード」「ChatGPT」「Perplexity」の3つのみ計測するという組み合わせもおすすめです。

計測結果の閲覧
計測結果は、上部の日付入力欄の範囲に絞られたものが示されます。期間の変更も可能です。
各ブランド言及有無については当日の結果もあわせて表示されます。

実計測例と活用例
各ブランドの言及割合
次のグラフは実際に当ツール「リテラ(BringRitera)」とその競合となるツールを登録し計測している結果です。LLMOの目標はこの割合を増やすことで自社が選ばれるようになることにあります。
このように、自社ブランドに対して良い結果が出ていれば、「AIも選ぶ信頼できるツール」としてそれを対外的にアピールするのにも活用いただけます。
その際、以下のことには留意しましょう。
- 競合ブランド名はぼかしを入れるなどして隠す(比較広告に対するクレームのリスクをなくす)
- 計測ツール名を明記する(根拠を明確にするため)

生成AIが参照したドメイン/URL、検索に用いたキーワード
次の結果は「最も安全性が高い自動車メーカーはどこ?」というプロンプトで生成AIが参照したドメイン/URLと検索に用いたキーワードの頻度順です。
生成AIが参照したURLを見れば、ユーザーの問いに対してどのようなページが参照されやすいかを知ることができます。これを知ることで、自社による類似のページの作成という対策と、該当ページへの掲載打診という対策を打つことができます。
検索キーワードを見ると、生成AIがユーザーの問いに対してどのように検索をしているかがわかります。これにより、自社が何を気にしていけばよいかがわかります。例えばこの例では、「IIHSのトップセーフティピック」という表彰が検索されていることがわかるので、安全性の高い自動車メーカーであると生成AIに評価されるためには、その表彰を気にすべきということが明確になります。

利用可能なプランとプラン制限
LLMOコンパスが利用可能なのはスタンダードプランからで、プランにより以下の違いがあります。
| プラン名 | 機能制限 |
|---|---|
| スタンダードプラン | 自ブランドの登録のみ可能(競合ブランドは不可) 参照ドメイン/URLと検索キーワード上位10件まで |
| プロプラン | 1つの計測対象に対して競合ブランドを3つまで登録が可能 |
| エンタープライズプラン | 機能制限なし |
リテラの消費
リテラは計測対象の登録時にまず上記に従った数字が引かれ、以降プラン更新時に登録分が引かれます。そのため、上限がその分少なくなります。